ワクチン後遺症・コロナ後遺症 専門外来のご案内

コロナ感染後に後遺症残ってお困りの方、他院を受診したが改善が得られていない方、当院で治せる可能性があります。お早目にご相談下さい。 

コロナ後遺症とは?

コロナ後遺症とは?

新型コロナウイルス[COVID 19, SARS-CoV-2]感染症= (以下、《コロナ感染》と略)に罹ったのち、激しい活動性の感染症状を脱し、解熱し治癒とみなされた後も長期間に渡って様々な症状が残存することがあります。コロナ感染後にも長引く症状をまとめて、【コロナ後遺症】と呼ばれています。

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コロナ後遺症の特殊性として、コロナ感染自体は非常に軽く済んだ方でも、その後の後遺症の方が感染期間よりも重く辛い場合が少なくない、という点が指摘されています。
また症状が呼吸器系のみならず、循環器・消化器・神経系・骨格系など全身に及ぶ場合も多いことも、コロナウィルスという病原体の恐ろしい特徴です。

コロナパンデミックが始まってまだ月日が浅くデータが不足しているため、コロナ後遺症の分類や全体像、さらにその発生メカニズムには不明な点が多く、まだ正確な定義と診断基準は作られていません。

コロナ後遺症と考えられる症状は多くの場合、時間経過とともに改善していく傾向がみられますが、症状残存期間は人によって差は大きく、2-3週以内に症状消失する例から、半年以上経っても改善していない例もあります。実際のところ、後遺症は最長で何年続くのか、感染症の専門医といえどもはっきりした見通しを立てることは難しい段階です。

後遺症として報告があるものとして次のような症状があります。

コロナ後遺症の症状

コロナ後遺症とは?
  • 嗅覚・味覚障害
  • 強い倦怠感
  • 息苦しさ・息切れ
  • 思考力・集中力の低下
  • 激しい記憶障害
  • 意欲低下 気分が落ち込み
  • うつ状態 不安感
  • 止まらない空咳
  • 関節痛・筋肉痛
  • 胸痛・胸が締め付けられる感覚
  • 頭痛
  • 不眠 睡眠障害
  • 動悸・頻拍・不整脈
  • 激しい寝汗
  • 食欲低下・下痢
  • 頭髪の脱毛
  • 眼の乾燥・充血・痛み
  • 繰り返す湿疹

…など

また、コロナ感染後に以下の疾患が高頻度で続発することが解ってきました。

  • 間質性肺炎(器質化肺炎・肺線維症) 
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 胃食道逆流症
  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • 各種の血栓症
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 肝障害
  • 筋痛性脳脊髄炎
  • 足先のしもやけ状の変化 (コロナのつま先 =Covid toes) 

…など

これらは後遺症と呼ぶよりも《コロナ合併症》と呼ぶ方が適切かもしれません。

コロナ後遺症 発生の仕組み

コロナ後遺症 発生の仕組み

コロナ後遺症かどのようにして起きているか、全貌はまだ未解明ですが、研究により少しずつその仕組みが見えつつあります。

コロナウィルスは肺や呼吸のみならず、全身の至るところの組織の細胞に入り込む能力があること、そして全身的な免疫の暴走(サイトカインストーム)を引き起こすことで、血栓形成や細胞障害(ウィルス標的細胞の自殺 : アポトーシスなど)をもたらす場合が少なくないことが解っています。

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サイトカインストームの影響は血栓やアポトーシスだけではありません。サイトカインとは、免疫システムの情報伝達物質群のことです。サイトカインには多数の種類があり、健常時では全体で全体として絶妙なバランスを保ち、体の健康を守っています。

ところが、コロナ感染で体中にサイトカインストームが吹き荒れ激しい炎症を引き起こされると、産生される過剰な活性酸素種などによって組織間の情報コミュニケーションシステムが狂い、自律神経機能に激しい不調をきたす可能性があります。

コロナ後遺症の患者さんの中には、採血や各種の詳しい画像を受けても特に異常が認められず、原因不明の自覚症状だけが強く目立っている方が少なからずおられます。私(平)は、そういうコロナ後遺症は、過剰なサイトカイン分泌による自律神経の可能異常ではないかと推測しています。

一般的なコロナ後遺症の治療法

一般的なコロナ後遺症の治療法

コロナ後遺症メカニズムがまだ解明されていないこともあり、根本的な解決方法もまだ確立されていません。コロナ後遺症外来を開設している病院の外来では、一般的に、症状を緩和させる対症療法あるいは援助的治療に加えて、精神心理的アプローチ(共感や励ましなど)が行われています。

具体的な治療手段として、睡眠導入剤、抗不安薬、胃腸薬、各種漢方薬などの内服薬処方が用いられています。特にコロナ後遺症の多彩な症状に対しては漢方薬を処方する医師も多いようですが、コロナ後遺症は非常にシツコイ疾患であり、多くの場合、漢方薬の内服では効力が弱すぎて十分な効果を発揮できないでしょう。

医師の側もまだ手探りでしながら治療法を試しているというのが実際のところです。

小豆沢整形外科におけるコロナ後遺症の治療

小豆沢整形外科におけるコロナ後遺症の治療

当院では症状を早く楽にする対症療法も行いますが、コロナ感染によって体中を駆け巡った過剰なサイトカインと活性酸素による組織障害、そして続発した自律神経機能障害に着目し、それらの害を軽減し全身バランスを回復させることを目標に治療します。

当院におけるコロナ後遺症の治療対象となる方

①16歳以上。
②コロナの診断を受けて6週間以上経過していること。
③解熱後4週間以上過ぎていること。
④今も何等かの後遺症が残存していること。
⑤来院時の体温が36.9℃以下であること。

コロナ後遺症 治療の流れ

コロナ後遺症 治療の流れ

問診ののち、必要と考えられる検査を受けていただく場合があります。
検査は、血液検査、レントゲン検査の他、自律神経ストレス検査、アムサット検査、免疫力検査(要採血)などをお勧めする場合があります。

なお、血液検査に関しては、ご来院の2週間以内に採血を受けられ、検査結果データシートに治療方針の判断に必要な項目が十分そろっている場合は当院での採血は省略いたします。
他院で受けられた検査結果報告書はできるだけご持参ください。

自覚症状、他覚的身体所見、各種検査結果を総合し、後遺症の病態を判断したのち、改善に有効と考えられる手段を講じます。
具体的な治療手段として、当院では主に点滴療法と栄養療法(経口)を活用します。

点滴療法

点滴療法
  • マイヤーズカクテル点滴
  • 幹細胞上清液点滴
  • NMN点滴

などを組み合わせて行います。

栄養療法

点滴療法

点滴療法に加え、症状改善に役立つ食生活の助言も行います。

ワクチン接種後に起こる症状について

ワクチン接種後に起こる症状について

コロナワクチンはパンデミックを食い止めるために有効で必要な手段と考えられていますが、その性質上どうしても、ある確率で副反応・合併症が発生してしまう場合があります。 中には重い症状が長く残存してしまう方もいます。

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ワクチン接種後の副反応発生は、公衆衛生学的にやむを得ないことと思われていますが、重い障害を来たしてしまったご本人やご家族にとっては、「仕方ない」と受け入れることは難しいでしょう。
とても辛く悔しいお気持ち、よく解ります。一体どうしてこんなことになるのでしょうか?

コロナワクチンは、mRNA (メッセンジャー アールエヌエイ)ワクチンです。
細胞内に取り込まれたワクチンのmRNAは、ウィルスのスパイク蛋白質だけを作り出します。リンパ球はスパイク蛋白を抗原として認識し記憶することで、獲得免疫を得ます。コロナウィルスが細胞内に侵入しようとしたときに、リンパ球が記憶した抗原情報によって免疫システムが即座に反応することで、水際でウィルスを撃退できると期待されています。

しかし、免疫の反応強度に個人差が大きく、人によっては免疫システムが強く反応し過ぎて自分の正常組織を攻撃してしまい、しかもそれが長く続く場合があります。

コロナワクチンを接種後に、なんとなく体調がすぐれない、あるいは後遺症と思われる症状が1か月以上続いているという方は、お気軽にご相談下さい。

ワクチン接種後に起きる主な症状(副反応)

ワクチン接種後に起きる主な症状(副反応)
  • 接種部位の痛みと腫れ
  • 発熱
  • 強い倦怠感
  • 吐き気
  • 関節痛
  • 全身の筋肉痛
  • 悪寒
  • 動悸
  • 下痢
  • 頭痛
  • 各種の血栓症

ワクチン副反応が長引く方の治療法について

ワクチン副反応が長引く方の治療法について

コロナワクチン接種後に続く症状は、コロナウィルス感染時と一部類似した免疫学的メカニズムで起きていると推定されます。それはすなわち、ウィルス抗原タンパク質に対する免疫応答の過剰反応です。

当院では、コロナ後遺症の治療に準じ、患者さんの症状に応じて、点滴療法や栄養療法を組み合わせて治療に当たります。